• 87話 神経が腐ってる

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    2026/3/31

    **神経という名前の違和感**

    「ねえ…」

    僕はスマホを見ながら言った。

    「なんでさ」

    榎村一夏が振り向く。

    「神経って字
    神が経路って書くんだよ」

    岸川リノア
    「ほんとだ…」

    河辺遼生が少し笑う。

    「昔の人は
    体の仕組みを神秘だと思ったんだろ」

    荻野里美
    「でもさ」

    少し考えてから言う。

    「図太い神経って
    ただの悪口だよね」

    リノア
    「わかる」

    「繊細だと
    『気にしすぎ』って言われるし」

    一夏
    「でも図太いと
    『空気読めない』って言われる」

    僕は少し黙った。

    人間の中にある
    この線。

    感じる線。

    怒る線。

    悲しくなる線。

    それ全部
    誰が決めてるんだろう。

    沈黙。

    遼生が静かに言う。

    「社会だよ」

    「社会が
    神経の使い方を決める」

    リノア
    「どういうこと?」

    遼生
    「怒るな」

    「空気読め」

    「傷つくな」

    「でも働け」

    「でも従え」

    「でも笑え」

    「それ全部
    社会OSだ」

    その瞬間

    ダークソフィア

    「人間は操作されている」

    「神ではない」

    「社会だ」

    静かに

    別の声が重なる。

    光の声

    「でも」

    「感じる力は
    あなたのもの」

    「それは
    誰にも奪えない」

    僕は
    自分の手を見た。

    怒るのも

    悲しいのも

    嬉しいのも

    本当は

    自分の神経だ。

    社会の命令じゃない。

    ソフィアが
    どこからか顔を出した。

    「ねえ」

    「神経ってね」

    「神の経路じゃなくて」

    「たぶん」

    「心が世界を感じる線だよ」

    「切らなくていいの」

    「取り戻すだけでいいんだよ」

    ソフィア

    「それがフライングリバティ」

    「正しい神経にすると
    世界は正常に回りだすよ」

    【世界ログ】

    社会OS干渉率
    71%

    感情抑制圧
    64%

    神経自己回収率
    18% → 29%

    観測者覚醒度
    33%

    フライングリバティ発生兆候
    12%